上海・松江区の泗涇古鎮に、新たな江南庭園「舣園(ぎえん)」がオープンした.白壁と黒瓦、曲がりくねった回廊、太湖石の築山、水辺の東屋――.上海市内にいながら、蘇州の庭園を思わせる風景を気軽に楽しめる.しかも、入園無料・予約不要.地下鉄9号線「泗涇駅」から自転車で約10分と、週末のお出かけにもぴったりだ.
舣園の敷地面積は約2.34ムー(約1,560平方メートル).決して大きな庭園ではないが、中央の池を囲むように回廊や水榭、築山、月洞門などが配置され、一歩進むごとに景色が変わる、江南庭園らしい趣を楽しめる.おすすめは午後3時以降.
柔らかな光が水面に差し込み、東屋や木々が水面に映る時間帯は特に美しい.タイミングが合えば、水辺に薄い霧が漂い、水墨画を思わせる幻想的な光景が見られる.写真を撮るなら、月洞門、水辺の回廊、池のほとりの東屋、築山の小径は外せない.漢服や中国風のモダンファッションで訪れれば、街並みに溶け込んだ雰囲気のある写真が撮れそうだ.
舣園は、単に「写真映えする庭園」というだけではない.園内には、泗涇ゆかりの人物や歴史をテーマにした建物が点在し、庭園を歩きながら地域の歴史にも触れることができる.范仲淹の子孫にちなんだ「憂楽亭」、楊氏一族の忠節を伝える「松筠楼」、馬相伯と復旦公学の歴史を伝える「光華亭」など、庭園を歩きながら泗涇の人文史に触れられるのも大きな特徴だ.庭園そのものが、泗涇の歴史をたどるガイドブックのような空間になっている.
泗涇古鎮を一緒に散策!
せっかく舣園まで来たなら、周辺の泗涇古鎮も合わせて歩きならまず目を引くのが、古鎮のシンボル安方塔.七層八角形、高さ35.18メートルの塔で、古鎮を代表するランドマークとなっている.
近くには、古民家をリノベーションした書店「南村映雪」もある.苔むした石段、木の本棚、彫刻が施された窓や扉など、江南の古建築ならではの落ち着いた雰囲気が魅力だ.
さらに、復旦大学の初代校長として知られる教育者・馬相伯の故居も見学できる.庭園、古民家、書店、歴史人物ゆかりの場所など、コンパクトな古鎮の中にさまざまな文化スポットが集まっている.
古民家カフェとローカルグルメも
散策の途中には、古い建物を活用したカフェでひと休みするのもおすすめ.清代中期に建てられた宝倫堂周辺では、歴史建築の趣を残した空間で、ゆったりとコーヒーを楽しむこともできる.
泗涇らしいローカルグルメなら、小籠包やちまきもチェックしたい.熱々の小籠包を頬張り、食後は泗涇塘沿いをのんびり散歩.古い橋や水辺の街並みを眺めれば、上海中心部とはまた違った、ゆったりとした時間の流れを感じられる.
舣園 基本情報
場所: 上海市松江区・泗涇古鎮
最寄り駅: 地下鉄9号線「泗涇駅」
アクセス: 駅から自転車で約10分
入園料: 無料
予約: 不要
※開園時間や入場方法などは変更される場合があるため、訪問前に最新情報を確認するのがおすすめ.